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やまぼうし日記

2017/03/16 蔵書の紹介2

 

二回目は二葉亭四迷著『浮雲(新編浮雲第一第二編(全二冊))』(明治20年6月~21年2月)。

二葉亭四迷の本名は長谷川辰之助、1864年江戸で生まれました。維新の動乱の中で幼年期を過ごし、軍人志願や外交官志願などを経て、将来の日ロ間の外交の重要性を考えロシア語を勉強しました。ゴーゴリ、ドストエフスキーなどの作品を熟読し、次第に文学好きになり、1986年(明治19年)に同郷の先輩である坪内逍遥を訪ね、芸術について議論し、文学で立つ決意を固めたようです。その後、浮雲を執筆し、初めて二葉亭四迷を名乗りました。浮雲は第三編までありますが、所蔵しているものは二編までです。

第一編は、はしがきが二葉亭四迷の名前で、序文が春の屋主人(坪内逍遥のこと)となっていますが、表紙には坪内雄藏(坪内逍遥の本名)著とあります。これは当時無名だった二葉亭四迷を売り出すための戦略であったようです。第二編では、奥付に著者長谷川辰之助の名前も入っています。当時のペンネームのつけ方も面白いし、奥付には本名で記載されいるが、身分と住所が記載され、東京府平民とか東京府士族とかが記載もされいます。この時代独特でしょう。

第一編と二編では、文章の書体もサイズも違っています。両編ともに挿絵が数枚入っていて、書かれた一場面が絵としてみることができるようになっています。挿絵はかなり細かく描かれていて当時の風俗なども見ることができます。

ukigumo 表紙

 

挿絵も面白い。第一編は月岡芳年で、第二編は尾形月耕です。いずれも、浮世絵風で必ず言葉(せりふ)が書いてあります。

月岡芳年は、幕末から明治前期にかけて活動した浮世絵師で、歌川国芳の弟子。歴史絵美人画役者絵風俗画、古典画、合戦絵など多種多様な浮世絵を手がけ、各分野において独特の画風を見せる絵師で、衝撃的なの描き手としても知られ、「血まみれ芳年」とも呼ばれました。浮世絵が需要を失いつつある時代にあって最も成功した浮世絵師で、「最後の浮世絵師」と評価されることも。本書の挿絵は晩年の作品と思われます。

尾形月耕は、日本の明治から大正期の浮世絵師日本画家で、琳派の系統尾形光哉の家姓を襲名。明治15年ころより尾形月耕名で単行本やボール表紙本の挿絵をはじめ、「絵入朝野新聞」など新聞の挿絵を手掛け、また多くの文芸雑誌の口絵を描いて一躍人気画家の仲間入り果たしています。

二人とも著名な浮世絵師です。

見るだけでも楽しくなりますので、見に来ませんか。

 

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月岡芳年による挿絵

 

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尾形月耕による挿絵

 

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